〜 裏千家 松本宗忠 指導 〜
毎稽古、先生は自宅の庭で咲く花々を活けて下さる。
その日の朝に露を纏い、摘まれた生命体。その空間は瑞々しく、野生の香りがある。
僕の目には繊細で、とても緻密な創造体。
ふっと触れると脆くも崩れ落ちそうに、吐息でさえも何かを消し去るように感じる。
シャッターを切る音でさえ、近付く波動でさえ、その花粉がほろりとこぼれ落ちそうだ。
写真は先週のお稽古の時に撮影させて頂いた「紺侘助」(こんわびすけ)。
恥ずかしながら僕は初見であり、こんなに美しい色がある事を初めて知る。
深い深い紅。鮮明な黄。葉脈がはち切れんばかりの緑。
その生命の配色は溜息が出るほど美しい。
自然の中の生命体に、人のセンスが宿る。
咲ききる前に活けるのは先生の思惑であろう。
本当に美しい。
春を楽しみ、夏を感じ、秋を得て冬に至る。
春夏秋冬
移り行く季節の中で変わらぬ人の思惑。
お抹茶の味。
いつだってそう、自然に合わせるのが人の摂理である。
時として人はそれを忘れてしまうから循環が悪くなる。出来なくなる。
大きな、とても大きな潮流に乗っている、あくまでもその一部分にすぎない。
季節を感じ、自然を重んじる空間。茶道。
素敵な先生が指導して下さいます。
是非ともそんな空間を味わいにお越し下さいませ。
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