2022年11月19日土曜日

大好きな小紋

 

「小紋」

今回はその定義は置いといて、

僕が好きになった逸品のお話をしようと思う。


〜己の気を抜かず、だけども力を抜く〜


矛盾しているけど、それが職人の域。


僕が大好きな問屋兼製造元(メーカー)があります。

その会社は今は経営業態が変わって

昔ほどの付き合いはありませんが、

本物志向・妥協のない社員の姿勢は

呉服屋に入りたての僕に今の礎を築いて

下いました。


〜なるほど、この人のこんな言い方が良いのか〜

〜なるほど、この染物はこう説明すのるか〜

〜そうか、この染物はこんな人が染めているのか〜


語り出したらキリが無いほど、

先輩方に商いの味を吸収させて頂きました。


時折、京都にてその先輩方と顔を合わせますが、

その都度好いて頂いて、その都度、

全力で甘えております。


そんな方々と職人さんが作り上げた作品は、

やはり何度見ても良い。


その会社が染め出した小紋が素晴らしい。

丸巻き(上の部分)を見てもらえれば
分かる通り、裏まで通った顔料に対して白場(糊部)が圧倒的に少ない。


これは僕の師と同じ技術です。
今の僕なんて遥か遠く及ばず、
〜語る事は出来ても遠く、とても遠い世界〜
まだまだここに至るには努力が必要です。


今朝、たまたまこの小紋に触れ、
当時の先輩方や先生の事を思い出し、
読者の皆様に共有したくポチポチ書き出しました。


先輩方がこの記事をみつけてくれたら
一番嬉しいな!